|
|
|
|
フランス２００２ 連載第８回 Hiro的パリの観光情報 モンパルナス墓地，マルモッタン美術館
今回のフランス旅行では，事情により当初計画していたランスへの日帰り旅行は中止することになった．ランスには世界遺産に指定されている大聖堂があり，アミアンと並び今回の目玉にしていただけにとても残念だが，次の機会に取っておくことにしよう．パリには何度も来ているが，ごみごみしているからあまり好きではないという夫（彼は緑多いドイツが一番好きなようだ）．仕事以外のすべての日程を妻に任せていたが，ぽっかり１日空いてしまった．さてどうしようか？ すると夫が墓地へ行きたいと言い出した．私はあまり気が進まなかったが，たまには夫の行きたいところにも付き合ってあげないといけないので（笑），モンパルナス墓地へ行くことにした． モンパルナス駅を降りると，マルシェ（市）が開かれていた．野菜，肉，チーズ，雑貨などを売る店が続く．パリに限らず，ヨーロッパでこうした市を見て歩くのは，人々の暮らしがわかってとても興味深い．初老の紳士が白アスパラの束を買って帰っていく．今日は家族のために，おとうさんが料理するのかしら． パリの南に位置するモンパルナス墓地には，モーパッサンや，サルトルとボーヴォワール，ボードレールなどが眠る墓がある．入り口にマップがあり，有名人の墓の位置が示されている．全体に公園のような雰囲気で，散策する人もぱらぱらいる．芸術の都だけあって，墓も個性的でバラエティに富んでいる．驚いたのは，墓石に顔写真が埋め込まれているものがいくつもあったこと．全部中国系の人のものであった．夫はと言うと，マップを片手になにやら熱心に有名人の墓を探している．お墓は数多い上に入り組んでおり，お目当てのものを探し当てるのはなかなか大変だ．私は付き合いきれないのでベンチでひと休み．さすがに墓石も芸術的なものが多く，ステンドグラスがはめ込まれたもの，猫のオブジェのようなものもあり，予想していたよりはまあおもしろかった（笑）． ★写真はクリックすると大きくなります．
パリには数多くの美術館がある．ルーブル，オルセーなど有名な大美術館から，マニアックなものまで実にさまざまだ．今回はまず，モネの美術館として知られているマルモッタン美術館へ行ってみた．ブローニュの森を控えた閑静な住宅街を歩いていくと，緑多い公園にたどりつく．元はポール・マルモッタンの邸宅だった建物が美術館になっており，公園の脇にひっそりと佇んでいるので，近くまで行って表示を確認しないと美術館とわからなかった．全体にこじんまりとしたつくりではあるが，ゆったりとしたスペースにモネの絵が多数展示されている．印象派ということばを生み出すきっかけになった作品「印象・日の出」があることでも知られている．（→写真右端のポストカード 中央） モネと言えば誰もが思い浮べる睡蓮の絵．同じくパリのオランジェリー美術館には巨大な「睡蓮」があり，数年前に足を運んだが，混雑していて，美術館だと言うのに写真撮影をしている日本人グループ（！）もいて，とても絵を鑑賞する雰囲気ではなかった．あれに比べるとマルモッタンは，パリ郊外にあるせいか団体さんも見かけず，じっくり鑑賞することができた． 睡蓮をはじめとして，アイリスやクレマチスなど，花の絵が多いのがとても嬉しい．展示室はガラス張りで，外の緑が映える．展示室の丸ソファーに座り幻想的なモネの世界に浸っていると，ゆったりとした贅沢な時間が過ぎていく．市内からは少し離れているが，モネファンには必見の素晴らしいミュージアムだ．（写真） 一方，？？と頭をかしげるようなミュージアムへも行った．ひとり歩きの日に行ったのがジュ・ド・ポム国立ギャラリー．モダンアートの企画展を行なっているが，私が行った時は見たこともないような奇抜な展示が行なわれていた．それは．．なんと表現したらよいものか．．．壁に，汚れた，つまり食べ終わったあとの皿やフォーク，ナイフを貼りつけたオブジェ？作品？が何十個も展示されていたのだ．ソースが固まってしまった皿や，飲み物がこびりついたグラスが，そのままの状態で，これでもか！というくらい展示されていた．特にそれらをアレンジした様子も（私には）感じられず，ハエが飛んできそうな光景なのだ（苦笑） モダンアートはとても私には理解できそうもない．
 
 
連載はこれからもまだまだ続きま〜す．
|
墓地へでも行ってみる？！ 2002.5.1
